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<注意事項>
記録用にシンポジウムの様子を録画させていただきます。一部画像を広報の為に使う事がありますが、個人の特定はできない形で行いますので、ご理解・ご協力の程よろしくお願いいたします。
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知的障害教育から問い直す「理科を学ぶ」ということ
岩井 祐一(仙台大学)
本講演では、知的障害特別支援学校における理科授業の実践、全国の特別支援学校(中学部及び高等部)を対象とした調査、公立特別支援学校で実施した教員研修等を手掛かりに、多様な生徒にとって理科を学ぶことの意味を検討したい。特に、知的障害のある生徒が自然事象と関わり、自ら気付き、考え、確かめ、表現していく姿に着目し、その学びを支える理科授業の工夫と可能性について示したい。
これらを通して、知的障害のある生徒の主体的な探究を支え、多様性を包摂する理科授業の在り方について、参加者と議論する機会になればと考える。
次期学習指導要領では,「多様性の包摂」を中心の一つに掲げています。生徒の抱える困難や障害を,ハンディキャップと捉える視点から多様な個性の一つと捉える視点へと転換していくことが,学校現場で求められています。 本シンポジウムでは,多様な生徒たちのために,実験・観察を伴う理科の授業を,どのように創っていくのかを考えます。
4名の講演者の方からの講演の後,参加者の皆さんと総合討論を行います。
多様な感覚で拓く物理の学び
平野祐希子(筑波大学附属視覚特別支援学校)
近年、インクルーシブ教育の重要性が広く認識されている。しかし、同じ教室で同じ実験を行うだけでは、その方法が合わない生徒が学びから取り残されてしまうことも多い。視覚特別支援学校には、全く見えない生徒から見えにくさのある生徒まで、多様な見え方の生徒が在籍している。発表者はこれまで、目で見ることを前提としていることの多い物理の授業や実験を、視覚障害のある生徒がどのように学べるかを模索しながら、触覚や聴覚などを活用した授業づくりや実験に取り組んできた。
本講演では、中高生への実践事例を紹介するとともに、そこで得られた気付きを共有したい。また、多様な感覚を生かした学びが、視覚障害のある生徒に限らず、様々な生徒の学びを豊かにする可能性についてみなさまと考えたい。
多様な学習者による「問いの共有」を可能にする理科授業の検討
小林晋平(東京学芸大学)
本講演では、私が宇宙物理学と物理教育を軸として様々な校種で実践してきた授業の中から、本学附属特別支援学校および附属小学校で行った宇宙に関する授業や、校庭や体育館で「地上絵」を描く授業などを紹介する。一見するとこうした授業はイベント的に思われるが、そこには日常の理科授業にも生かしうる、共通した設計上の考え方がある。具体的には、学びの入り口を複数つくると同時に、既有知識に左右されない未知の課題を設定し、時には授業者も含む全員が「問い」を共有することを大切にしてきた。
これらの実践例をもとに、「多様な入り口から、問いの共有へ」という、理科の学びにおけるインクルーシブの一つのあり方を提案したい。
一人一人が科学に参加できる学びを実現するために
小林一人(国立教育政策研究所)
次期学習指導要領に向けた検討では、多様な児童生徒一人一人の深い学びを実現することが重視されている。理科においては、「科学的に探究する学習」を共通の基盤としつつ、児童生徒が見通しをもち、自ら学習方略を工夫・調整しながら学ぶ「個に応じた学習過程」を充実させることが重要である。 こうした学びを実現するため、「統合的な理解」や「総合的な発揮」の獲得に向けて授業をデザインし、「分からない生徒を置いていかない」ことと、「もっと学びたい生徒の可能性を閉ざさない」ことの双方を目指す必要がある。
本講演では、一人一人がそれぞれの学び方で科学に参加できる理科教育の在り方について、皆様とともに考えていきたい。
